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皮膚科インデックスコラム肝斑の治療中、紫外線対策はなぜこれほど強調されるの?

肝斑の治療中、紫外線対策はなぜこれほど強調されるの?

· 更新 2026-11-08

肝斑の治療を始めると、ほとんどの相談で紫外線対策の話を聞くことになります。レーザーや薬で治療しているのに、なぜ日焼け止めをこれほど強調するのか、不思議に思うかもしれません。肝斑には、光やホルモン、熱といった刺激に反応して再び濃くなる性質があります。そのため、治療で薄くすることと同じくらい、再び濃くならないよう防ぐことが大切なのです。

肝斑は光に反応しやすい色素です

肝斑は、主に頬、おでこ、上唇に左右対称にできる茶色の色素です。皮膚の色素細胞が紫外線などの刺激に過剰に反応し、色素を多くつくることで生じると考えられており、妊娠やホルモン剤の服用、遺伝的な要因も関わっています。30〜40代の女性に多いものの、男性にもできます。

紫外線は、色素細胞を直接刺激する代表的な要因です。最近では、紫外線だけでなく、目に見える光である可視光線や熱も肝斑を濃くすることに影響するという研究が積み重なっています。そのため肝斑のケアでは、紫外線だけでなく日光全体を減らす方向が強調されています。

治療中は肌がより敏感になります

肝斑の治療には、美白成分の塗り薬、飲み薬、レーザーや光による治療などが使われます。こうした治療は色素を減らすと同時に、肌に刺激を与えることもあります。刺激を受けた肌が日光にさらされると、炎症後色素沈着が起きて、かえって濃くなることがあります。

特にレーザー治療のあとは、肌のバリア機能が一時的に弱まります。この時期に紫外線対策をおろそかにすると、治療で得た変化が小さくなったり、新しいシミができたりすることがあります。美白の塗り薬の中には、肌を光により敏感にするものもあります。紫外線対策は、治療の効果を守るための仕組みと考えるのが適切です。

飲み薬や塗り薬で治療する場合も、原理は同じです。薬が色素の生成を抑えている間に日光が再び色素細胞を刺激すると、効果が打ち消されて、変化がなかなか現れなくなります。

日焼け止めは、どう選べばよいですか

SPFは主に肌を赤くする紫外線B(UVB)を防ぐ度合いを、PAは肌の奥まで届いて色素に影響する紫外線A(UVA)を防ぐ度合いを示します。肝斑があるなら両方をあわせて確認し、日常生活では一般的にSPF30以上で、PAの等級が高い製品が勧められています。

可視光線まで考えるなら、色のついた日焼け止めが役立つことがあるとされています。酸化鉄などの色素成分が、可視光線の一部を防いでくれるからです。肌が敏感な時期は刺激の少ないタイプを選び、塗ったあとにヒリヒリしたり赤くなったりしたら、受診のときに伝えましょう。

たっぷり、こまめに塗ることが要です

日焼け止めが表示どおりの効果を発揮するには、思っているより多くの量を塗る必要があります。薄くのばして塗ると、実際の防御効果は大きく下がります。顔全体にたっぷり塗り、肝斑のある頬とおでこには、もう一度重ねて塗る方法がよく案内されています。

汗をかいたり顔をふいたりすると日焼け止めが落ちるため、屋外では2〜3時間ごとに塗り直すのがよいでしょう。曇りの日でも紫外線はかなりの量が届き、室内でも窓を通して紫外線Aが入ってきます。天気に関係なく毎朝塗る習慣が必要なのは、このためです。

メイクの上から塗り直しにくい場合は、紫外線カット機能のあるクッションファンデーションやパウダーを重ねる方法もあります。ただし、こうした製品だけでは塗る量が足りなくなりやすいため、朝に塗る日焼け止めの代わりではなく、補うために使うのがよいでしょう。

日焼け止めだけでは足りません

帽子、日傘、サングラスのように光を物理的にさえぎる方法を組み合わせると、効果が高まります。日差しの強い日中の外出を減らし、サウナや熱い調理場のように顔が熱くなる状況も減らすのがよいでしょう。

肝斑は、治療後も再び濃くなりやすい病気です。治療を終えたあとも紫外線対策とケアを続ける必要があるのは、そのためです。季節が変わったり生活環境が変わったりしたあとに色が再び濃くなったら、手遅れになる前に受診して、ケアの方法を調整してもらうのがよいでしょう。

肝斑に似て見えても、原因の異なる色素の病気もあります。そばかす、老人性イボ、炎症後色素沈着は治療法が異なるため、紫外線対策とあわせて、自分の色素が何なのか正確な診断を受けることが先決です。

よくある質問

室内だけで過ごす日も、日焼け止めを塗るべきですか?

窓際に長くいる場合や、日差しがよく入る室内なら塗るのがよいでしょう。紫外線Aは窓ガラスを通り抜け、窓から入る日差しには可視光線も含まれているからです。窓から離れた場所にいることが多いなら朝に一度塗る程度で足りることもあり、外出するときは塗り直しの原則を守りましょう。

SPFが高いほど、肝斑には良いのですか?

数値が高いほど防御効果は大きくなりますが、それよりも十分な量をこまめに塗ることのほうが大切です。数値の高い製品でも、薄く塗ったり塗り直さなかったりすると効果は大きく下がります。肝斑があるならSPFとあわせてPAの等級を確認し、肌に合って毎日続けて使える製品を選ぶのがよいでしょう。

レーザー治療のあとは、いつから日焼け止めを塗りますか?

施術を受けたところで案内された時期から塗るのが原則で、刺激の少ないレーザーでは当日か翌日から塗るよう案内されることが多くあります。施術直後は肌が敏感なため、刺激の少ないタイプを勧められることもあります。かさぶたや傷ができた部位はケアの方法が異なることがあるため、受けた案内に従いましょう。

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